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乾燥した冬の季節に流行を迎える食中毒では、ノロウイルスが有名ですが、実はそれだけではないことをご存じでしょうか?
今回は、他のウイルス性食中毒の話も交えながら、ノロウイルスの危険性について語っていこうかと思います。
冬の食中毒はノロウイルスだけじゃない
食中毒になるウイルスはノロウイルスだけではありません。
食中毒ウイルスは、その症状によって大きく二つに分類されます。
胃腸炎ウイルス
嘔吐、下痢等を引き起こすウイルスで、冬になると毎年聞くノロウイルスの他にサポウイルス、ロタウイルス等が含まれます
肝炎ウイルス
肝炎を引き起こすウイルスで、経口感染が原因のA型肝炎ウイルスやE型肝炎ウイルスが含まれます。テレビ等でよく聞くB型肝炎やC型肝炎とはまた別のものになります。
食中毒ウイルスの症状は
胃腸炎ウイルス
感染してからの潜伏期間は1~2日程度と短く、症状として代表的なものは発熱、嘔吐、下痢、腹痛などです。
年齢によって症状が異なる場合があり、大人では下痢、子供では嘔吐の症状を示す場合が多くなります。
肝炎ウイルス
感染してからの潜伏期間は約1カ月程度と非常に長く、発熱、食欲不振、腹痛、黄疸など、消化器症状を伴う肝炎症状を示します。
不顕性感染の場合もあり、子供の時の感染では、多くの場合が不顕性感染か軽度の感染の場合が多いとされています。
※不顕性感染:微生物に感染して保菌していても、症状が出ていない状態。この場合でも、免疫は付き、事後感染しにくくなる。
ノロウイルスの時期
ウイルス性食中毒の大半はノロウイルスによるものです。
ノロウイルスの年間患者数は1万人以上で、季節としては12月~1月をピークとして冬季に発生します。
2015年1~3月のノロウイルス食中毒は273件発生しており、そのうち53件がカキ由来のものと推定されました。
原因となる食品
ノロウイルス汚染の危険性が高い食品としてはカキが有名です。
カキを含む二枚貝が汚染されやすく、その原因として、患者の糞便がトイレや下水を流れて、貝の養殖場に流れ込み、成長する過程で蓄積してくことが多いです。
ウイルスの有無は、細菌とは違い、新鮮だからと言って安全と言えるものではない為、多くの生食用カキは出荷前にノロウイルスの検査を自主的に検査が行われています。
感染経路と予防対策
健康管理と手洗い
食中毒ウイルスは、感染していても症状が出ない場合もあります。常日頃から、手洗いを心がけ、健康管理をしっかり行うことが重要です。また、トイレの後の手洗いは必ず念入りにするようにしましょう。
消毒は次亜塩素酸ナトリウムで
ノロウイルスにアルコールは効果がありません。
トイレなどの清掃や感染者と思われるものが触れた部分(冷蔵庫や、蛇口等)に関しては、200~300ppmの次亜塩素酸ナトリウム溶液で消毒することが重要です。
食品はしっかり加熱調理
ノロウイルス等の食中毒ウイルスは、十分な加熱によって不活化することができます。
カキなどの二枚貝や、輸入のエビなどはしっかりと加熱調理することが重要です。
嘔吐物の適切な処理
胃腸炎での嘔吐は、場所を選ばず発生してしまうことが多い為、そのままにしておくと乾燥し、感染を広げることにつがなります。
嘔吐した場所に関しては、吐しゃ物を清掃した後、次亜塩素酸ナトリウム溶液でしっかりと消毒することが重要です。
まとめ
- ウイルス性の食中毒はノロウイルスだけではないが、多くがノロウイルスである。
- ノロウイルスは12月~1月にかけて、ピークを迎え1万人以上の被害を出す。
- ノロウイルスにアルコールの効果はないため、次亜塩素酸ナトリウム溶液でしっかりと殺菌することが重要である。