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昔からスイカに塩をかけて食べる人いますよね。
子供の頃はそれをやりたいと思いませんでしたが、実際にやってみると確かに甘く感じます。
この記事では、スイカに塩をかけることでなぜ甘く感じるのかをお話しします。
甘さが増す食べ物
スイカは言わずと知れた塩をかけると甘くなる食べ物だと思います。
他にもよく聞くのがおしるこです。
おしるこもひとつまみ塩をかけると甘くなります。
これには2つの人間のメカニズムが働いているのです。
それが「対比」と「受容体」です。
対比により甘く感じる
みなさんがなんとなくイメージしているメカニズムが「対比」だと思います。
対比は質の異なる刺激を同時または継時的に与えた時に、一方の質がの強度が増す現象です。
スイカやおしるこに塩をひとつまみかけると甘くなりますが、かけるのはあくまでひとつまみであることが重要です。
なぜならば、かけ過ぎてしまうと対比は起こらず、塩味を強く感じてしまい、甘味は弱まってしまいます。
対比には適量があり、その適量を守ることが重要なのです。
また、対比は全ての味で起こるわけではありません。
例えば、おしるこに苦いカフェインやすっぱいお酢を入れても、甘さが増すわけではないのです。
この現象が、同時対比になります。
対比には「同時」とは別に、「継時対比」というものがあるということは始めにお話ししました。
次に継時対比について説明しましょう。
継時対比は、質の異なる刺激を継時的に受けた時に発生します。
たとえば、始めに食塩水を飲み、その後砂糖水を飲んだ場合、砂糖水単体で飲んだ時よりも甘さを強く感じます。
甘いものを食べた後にみかんを食べたりすると酸っぱく感じるのも継時対比になるようです。
これら対比のメカニズムは脳のレベルで起こっているとされています。
受容体による味覚の変化
甘いものに先んじて、塩を取るとこでより甘く感じる理由は対比だけではありません。
もう1つの理由として、受容体によるものがあるとされています。
要するに、脳だけでなく、受容体のレベルで増強効果が生じているということです。
人間の舌の上には味蕾があり、その中に味の受容体があります。
甘さを感じる甘味受容体には、砂糖などの分子がはいるポケットがあり、そこに分子が入ると甘く感じると言われています。
口の中に食塩が入ると、食塩の成分であるナトリウムイオンや塩化物イオンが甘味受容体に作用して、ポケットの形を変化させます。
その結果、砂糖などの分子が受容体に入りやすくなり、同じものでも、より甘く感じるとされています。