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魚の鮮度低下と共にできてくるヒスタミン。ヒスタミンはじんましんなどの原因であり化学性食中毒に分類されます。
今回はそのヒスタミン食中毒について語っていきます。
ヒスタミンとは
ヒスタミンは、アトピーなどで言うところの「かゆみの原因」として考えられています。
かゆみが止まらないときに病院に行くと、「抗ヒスタミン剤」をもらったりしますよね。
ヒスタミン食中毒とその症状
ヒスタミン食中毒は、食中毒の中でも化学性食中毒に分類され、食品中のヒスタミンを一定以上摂取することで起こります。
症状としては口の周りの紅潮や頭痛、じんましん、発熱ですが、重症化することは少なく、6~10時間程度で落ち着きます。
一般的に食品100g当たり100mg以上ヒスタミンが含まれていると発症すると言われていますが、わが国では10~20mg/100gでも発症した事例があり、一概には言えません。
ヒスタミン食中毒の原因
ヒスタミン食中毒は鮮度の低下した魚が原因の多くを占めています。
ヒスタミンは赤身魚で多いといわれています。赤身魚には、ヒスタミンのもととなるヒスチジン(必須アミノ酸)が多く含まれており、それを微生物が酵素分解することによってヒスタミンになります。
鮮度が低下した魚にヒスタミンが多いのは、時間と共に細菌が、ヒスタミンを作っていたからだったわけです。
ヒスタミンは熱に強く、一度できてしまうと、加熱調理しても発症する場合があります。
ヒスタミンが多い食品
マグロ、カジキ、サバ、イワシ、サンマ、かつお節などがあげられます。
また、文部科学省の七訂を見てみると
大豆類(大豆や湯葉)、ゴーダチーズ、肉類(豚、鶏むね肉など)などにヒスタミンのもととなるヒスチジンが多く含まれていることが分かります
※七訂を参照していますが、乾燥や焼きなど状態によって一概に多いとはいえませんが。
ヒスタミン食中毒ってアレルギー?
ヒスタミンは、体内にアレルゲンが侵入により、くしゃみや鼻水、じんましん、かゆみといったアレルギー症状が出る原因と言われています。
マスト細胞などの免疫細胞が関与しており、アレルギーの一つとしても考えられます。
各国のヒスタミン基準
各国では、ヒスタミンの濃度のアレルギー物質としての基準だけでなく、腐敗の指標としても使用しています。
例としてアメリカでは
・まぐろ、マヒマヒ:ヒスタミン濃度50ppm以上で腐敗
・まぐろ、マヒマヒ以外:50~500ppm以上で腐敗
・500ppm以上で健康に有害
と基準が設けられています。
どんなことに注意したらいいの?
・魚の解凍は常温ではなく、冷蔵庫で!
・急速解凍をして、直ぐ調理(ヒスタミンを増やさない)
・鮮度が落ちた魚は使わない。
まとめ
- ヒスタミン食中毒の多くは、鮮度の落ちた赤身魚が原因となる。
- 鮮度が落ちていく中で、微生物によってヒスタミンが生成されるので、微生物が増殖しやすい温度帯をできるだけ短くし、直ぐに調理することが重要。